(日経ネット6月20日)
オランダの政府系環境機関MNPは19日、中国が2006年に米国を抜いて世界最大の二酸化炭素(CO2)排出国になったとの推計を発表した。中国は62億トンで米国の58億トンを約8%上回ったとしている。
同機関は石油メジャーの英BPによるエネルギー統計や米地質調査所のセメント生産統計などを基にCO2排出量を計算した。中国のCO2排出量が米国を上回るにはあと数年かかるとの予測が多かった。中国が地球温暖化対策で果たす役割を巡り改めて論争を呼びそうだ。
中国では急速な経済発展に伴い石炭火力発電などが広がったため、温暖化ガスの排出量も増大。同機関は推計に航空機の運航時の排出量や森林伐採の影響などを含んでいないが、これらを加えても「中国が最大国であることは変わらない」とみている。(ロンドン=岐部秀光)(23:50)