一晩に見た3つの夢


1.砂嵐

  男女の友人二人とともに広い工場の一角にいる。ロケットのような形をした、二人乘りのボートほどの大きさの金属の物体が、半分砂に埋まってる。その物体を覗き込むようにしながら、私たち三人は作業服を着た年配の男と密談している。私たちはやっかいな廃油の処分をその男に頼んだのだ。男はその処分方法を私たちに説明している。金属の物体にはガラスの窓がついていて、その窓から中の機械が見える。機械の間を新しい油が通り、メーターがゆっくりと回っている。男は、そこを通る新しい油に廃油を少しずつ混ぜればよいと言う。工場に内緒であることは暗黙の了解であった。
  話が成立し帰ろうとすると、外は砂嵐が吹き荒んでいた。正面の壁の汚れた窓ガラスを通して、断続的に砂がひどい勢いで宙を横切っているのが見える。壁の左下の隅に開けられた人ひとりが屈んでやっと通れるほどの四角い小さな穴が私たちの出口である。その穴からも時折横殴りに砂が吹き込んでくる。私たちは砂嵐の合間を縫って外に出ようと考えているが、嵐はいっこうに収まりそうにない。

2.窮屈な食卓

  私は男女の友人二人とレストランでテーブルに着いている。柱と壁に囲まれた席で、テーブルはまるで一人席のように狭い。その狭いテーブルの三方に座った私たち各々に同じ料理のセットが配られている。なにしろテーブルが狭いものだから、一人分の食器がおままごとのように小さい。ただその小さな食器に盛られたビーフシチューはとろけるようにおいしかった。    
 肩が触れ合うような近さにある隣の同じように小さなテーブルには、5,6歳の男の子とその母親が座っていた。私はその小さな男の子とお行儀か何かについて議論をする。

3.初出勤に遅れる

  今日は初出勤の日だということを私はすっかり忘れていた。通達された出勤時間は11時だというのに母にそれを指摘されたときは10時を回っていた。同じ会社に出勤する同僚たちも私のいるその場所から出かけて行くのだが、彼らはとうに支度を済ませスーツをきちっと着込んでいる。出て行く彼らの一人に、会社までどのくらいの時間がかかるのか、と尋ねると、 1 時間弱だと言う。ああ、これは間に合いそうにない、と思いながらも私は急いで支度をした。ブラウスを着込んでから暑過ぎることに気付いて下着を一枚減らしたり、ふさわしいジャケットがないことにあわてたり、あせればあせるほど手間取るばかりであった。どうにか支度を終えて部屋を出、エレベーターに乘りこんだ。ところがエレベーターはちっとも動かない。私も含めて4,5人の乘客を乘せたエレベーターはドアも開けっ放しで止まったままじっと動かない。

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