安易な批判で問題隠すな~by池上彰

 9月30日朝日新聞朝刊~池上彰の新聞ななめ読み~より引用。

 (前略)
…閣僚が「死の町」と発言したことに飛びついて批判するマスコミの多くは「いつ死の町でなくなるのか、いつまでも死の町なのか」という重大で深刻な問題に向き合うより、発言者を批判するという安易な道を選択したのではないか。…(略)…
 钵呂発言を受けたマスコミがすべきなのは、「人が住めるようになるのはいつか、もし住める展望がないなら、それを住民に告げるべきではないか」との問いを政治家や行政に投げかけることではないでしょうか。そうでないと、住民は今後の生活設計が立てられないからです。
 深刻な事態はなるべく見ないようにして、それに触れた発言だけを問題にする。これでは、事態に正面から取り組む人は出ません。結局は事態を解決することを遅らせることになりませんか。


 我が家では朝日新聞を取っている。引用の記事とは直接関係のない話になるけれど、原発の行方について、朝日新聞がどういう方針を持っているのか、毎日読んでいてもなんだかよくわからない。原発事故の被害を情緒的に描写したり文化人や学者など社外の知識人や専門家の言葉を借りた脱原発の記事は多いけれど、原発に政治的経済的かつ具体的な制度の改革などの問題が絡んだ記事は扱いが小さいような気がする。例えば、反原発のデモの記事とか、山口県上関町長選の記事だとか。肝心なところで社としての態度を保留しているようだ。


 
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