見えているのに 見えていない聞こえているのに 聞こえていないふわふわと食べているのに 食べていないしゃべっているのに しゃべっていないゆらゆらと夢で出会った人の細く大きな手が皮膚をさまよういつまでも残るその感触だけが現実で見えるものが嘘で見えないものが本物で皮膚の上の感触だけを頼りにくらくらと真昼の夢に捕らわれる