秋の夕べはつるべ落とし






赤い龍の子らが
西の空で戯れる

天も地も僕らの庭さ
山に爪たて 野を蹴り上げて
沈む夕日を追いかけろ

龍の子たちは
ひとしきり戯れた後
燃え立つ体躯をひるがえし
たちまち姿をくらませた

残されたのは
薄墨の静けさ

秋の夕べはつるべ落とし


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