生命保険は“積み立て?掛け捨て?”
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2010年12月22日
“捨て“たくないですよね
生命保険は“積み立て型”が良いのか、“掛け捨て型”が良いのか、というご質問をよくいただきます。言葉だけを見ると“捨て”などという言葉が入っている“掛け捨て”より、“積み立て”の方がイメージが良いですよね。
でも実態はどうでしょうか?
積み立て型、掛け捨て型とは?
まずは、積み立て型、掛け捨て型とは、そもそもどんな保険なのかを説明しましょう。
積み立て型には、大きく2つの種類があります。
1つは満期時に満期金としてお金が返ってくるもの。
代表的な保険は「養老保険」で、名前の由来が満期金で“老いを養う”というところからも、積み立て型の代表的な保険といえます。
もう1つは、満期金はないものの、保険を解約した場合にお金が返ってくるもの。
保険は一般的に、保障期間が長いほど、期間途中で解約した場合に返ってくるお金が多くなります。したがって、代表的な保険は保険期間が一生涯の「終身保険」です。
ちなみに終身保険の由来は“身が終わるまで”保障する、だそうです。
一方、掛け捨て型の保険は、満期金はありませんし、期間途中で解約した場合に返ってくるお金も無いか、あってもごくわずかです。こちらの代表的な保険は、保障期間が定まっている「定期保険」です。
でもこれだけでは、どれが良いのかわかりませんよね?
では、保険料という要素を加えましょう。
生命保険文化センター発行の冊子「ほけんのキホン」によると、次のようになります。
40歳のAさんが、60歳まで毎月1万円を支払って保険に加入する場合、万が一の際に得られる保障額は、
養老保険 236万円
終身保険 305万円
定期保険 2,160万円
となります。
この数字で一目瞭然ですが、万が一の際の保障が欲しいという点では、定期保険が最適です。
一方で、60歳まで無事だった場合ですが、以下の通りになります。
養老保険 236万円
終身保険 226万円(60歳で解約をした場合)
定期保険 0万円
満期時にお金を得たい、という点では養老保険が最適です。
何のために加入しますか?
つまり、何を目的に加入するかで、積み立て型が良いのか、掛け捨て型が良いのかが異なるということです。小さなお子さまがいらっしゃるお父さんが、ご自身が万が一のときに家族のための保障を残したい場合、必要な保障は数千万円になりますが、掛け捨てを嫌って養老保険や終身保険に加入する場合、毎月十数万円の保険料が必要になるので、現実的ではありませんよね。
したがって定期保険が最適となります。
一方で、老後の資金や教育資金を貯金したい場合は、当然ながら積み立て型にすべきです。但し、積み立て型に加入する前によくご検討いただきたいのは、貯金を保険でしますか?という点です。
生命保険はあくまでも保険なので、積み立て型といえども、一般的には保障部分が含まれており、生命保険以外の積み立てに特化した金融商品と比べると、保障の分だけ積み立て効率が落ちます。保障の分を補って他の金融商品以上に投資効率が良い保険なら良いですが、そこまで突出して効率の良いものはなかなかないでしょう。
加えて、一般的な生命保険は、短いものでも5年、通常は10年以上の保険期間になり、その期間中の金利は固定のものがほとんどです。特に現在のような低金利下で、中長期的に金利を固定してしまうのはいかがなものでしょうか。それよりも積み立て中でもフレキシブルに変更でき、今後金利上昇のメリットも享受できるような金融商品の方が今の時代にはフィットしていると、私は思います。
生命保険の得意分野
金融商品にもそれぞれ生まれた目的があり、得意分野があるというのは感覚的にお分かりいただけると思います。では生命保険の生まれた目的、他の金融商品にはできない、生命保険にしかできないことは何かというと、小額の掛け金で万が一の際に大きな保険金を受取る「保障」機能です。この保障機能に特化した“掛け捨て型”保険が、実は本来の生命保険であるといえます。
最後に、貯金のために入る保険の代表例、学資保険(こども保険)について少しだけ。
お子さまが生まれたら学資保険に加入しないといけない、というイメージを持っている方も多いようですが、今一度よく考えてみてください。
貯金がしたいのなら、学資保険が最適な哂梅椒à扦筏绀Δ??/b>
学資保険は一定額を毎月引き落として保険会社が哂盲筏皮?欷毳幞辚氓趣?ⅳ辘蓼工?ⅳ饯螜C能は学資保険以外の金融商品でも果たせます。一方で学資保険は、わずかながらも保障が含まれており純粋な貯蓄商品ではないということ、18年や22年など長期に渡って現在の低金利で固定されるということもぜひご理解いただきたいと思います。
生命保険は万能ではありません。何のために加入するのか、ぜひよく検討の上でご加入ください。
※本コラムは私的な立場で記載したものであり、会社の見解や戦略、あるいは意見を述べたものではありません。
生命保険は“積み立て型”が良いのか、“掛け捨て型”が良いのか、というご質問をよくいただきます。言葉だけを見ると“捨て”などという言葉が入っている“掛け捨て”より、“積み立て”の方がイメージが良いですよね。
でも実態はどうでしょうか?
積み立て型、掛け捨て型とは?
まずは、積み立て型、掛け捨て型とは、そもそもどんな保険なのかを説明しましょう。
積み立て型には、大きく2つの種類があります。
1つは満期時に満期金としてお金が返ってくるもの。
代表的な保険は「養老保険」で、名前の由来が満期金で“老いを養う”というところからも、積み立て型の代表的な保険といえます。
もう1つは、満期金はないものの、保険を解約した場合にお金が返ってくるもの。
保険は一般的に、保障期間が長いほど、期間途中で解約した場合に返ってくるお金が多くなります。したがって、代表的な保険は保険期間が一生涯の「終身保険」です。
ちなみに終身保険の由来は“身が終わるまで”保障する、だそうです。
一方、掛け捨て型の保険は、満期金はありませんし、期間途中で解約した場合に返ってくるお金も無いか、あってもごくわずかです。こちらの代表的な保険は、保障期間が定まっている「定期保険」です。
でもこれだけでは、どれが良いのかわかりませんよね?
では、保険料という要素を加えましょう。
生命保険文化センター発行の冊子「ほけんのキホン」によると、次のようになります。
40歳のAさんが、60歳まで毎月1万円を支払って保険に加入する場合、万が一の際に得られる保障額は、
養老保険 236万円
終身保険 305万円
定期保険 2,160万円
となります。
この数字で一目瞭然ですが、万が一の際の保障が欲しいという点では、定期保険が最適です。
一方で、60歳まで無事だった場合ですが、以下の通りになります。
養老保険 236万円
終身保険 226万円(60歳で解約をした場合)
定期保険 0万円
満期時にお金を得たい、という点では養老保険が最適です。
何のために加入しますか?
つまり、何を目的に加入するかで、積み立て型が良いのか、掛け捨て型が良いのかが異なるということです。小さなお子さまがいらっしゃるお父さんが、ご自身が万が一のときに家族のための保障を残したい場合、必要な保障は数千万円になりますが、掛け捨てを嫌って養老保険や終身保険に加入する場合、毎月十数万円の保険料が必要になるので、現実的ではありませんよね。
したがって定期保険が最適となります。
一方で、老後の資金や教育資金を貯金したい場合は、当然ながら積み立て型にすべきです。但し、積み立て型に加入する前によくご検討いただきたいのは、貯金を保険でしますか?という点です。
生命保険はあくまでも保険なので、積み立て型といえども、一般的には保障部分が含まれており、生命保険以外の積み立てに特化した金融商品と比べると、保障の分だけ積み立て効率が落ちます。保障の分を補って他の金融商品以上に投資効率が良い保険なら良いですが、そこまで突出して効率の良いものはなかなかないでしょう。
加えて、一般的な生命保険は、短いものでも5年、通常は10年以上の保険期間になり、その期間中の金利は固定のものがほとんどです。特に現在のような低金利下で、中長期的に金利を固定してしまうのはいかがなものでしょうか。それよりも積み立て中でもフレキシブルに変更でき、今後金利上昇のメリットも享受できるような金融商品の方が今の時代にはフィットしていると、私は思います。
生命保険の得意分野
金融商品にもそれぞれ生まれた目的があり、得意分野があるというのは感覚的にお分かりいただけると思います。では生命保険の生まれた目的、他の金融商品にはできない、生命保険にしかできないことは何かというと、小額の掛け金で万が一の際に大きな保険金を受取る「保障」機能です。この保障機能に特化した“掛け捨て型”保険が、実は本来の生命保険であるといえます。
最後に、貯金のために入る保険の代表例、学資保険(こども保険)について少しだけ。
お子さまが生まれたら学資保険に加入しないといけない、というイメージを持っている方も多いようですが、今一度よく考えてみてください。
貯金がしたいのなら、学資保険が最適な哂梅椒à扦筏绀Δ??/b>
学資保険は一定額を毎月引き落として保険会社が哂盲筏皮?欷毳幞辚氓趣?ⅳ辘蓼工?ⅳ饯螜C能は学資保険以外の金融商品でも果たせます。一方で学資保険は、わずかながらも保障が含まれており純粋な貯蓄商品ではないということ、18年や22年など長期に渡って現在の低金利で固定されるということもぜひご理解いただきたいと思います。
生命保険は万能ではありません。何のために加入するのか、ぜひよく検討の上でご加入ください。
※本コラムは私的な立場で記載したものであり、会社の見解や戦略、あるいは意見を述べたものではありません。