先日、友人から教えられて、制服向上委員会という女子中高生(?)アイドルグループが歌う『ダッ!ダッ!脱・原発の歌』を聞いてみた。
明るくさわやかに一所懸命歌う可愛らしい少女たちには申し訳ないのだけれど、メロディーも歌詞も私の胸には響かない。単純な言葉は単純な思考しか生み出さない。なぞるだけの単純な思考は簡単にひっくりかえる。
“脱原発”とタイトルに掲げさえすれば、流行には乘れるのかもしれない。このグループが歌うもう一つの原発関係の歌、『原発さえなければ』には、さらにぞっとした。因果関係を直截的に結びつけ、思考を単純化するその言葉の使い方に恐ろしさを感じる。
原発さえなければ 不安な日々は生まれなかった原発さえなければ、人々は幸福でいられたのだろうか?原発事故さえなければ、人々は昨日と同じでいられたのだろうか?原発さえなければ、何でも信じることが出来たって、本当?何もかもがただ原発のせい?
原発さえなければ 悲しみや怒りは生まれなかった
原発さえなければ 何でも信じること出来た
原発事故さえなければ こんなに悲しい事は起きなかった
…それとも、もしかして、これは意図されたブラックユーモアだという可能性もなきにしもあらずなのかな?
そこで、胸に響く歌を紹介。
『サマータイムブルース』、『LOVE ME TENDER』- RCサクセション(忌野清志郎)
優れた曲と、歌唱力と、自分の言葉と、それから心からの叫びと。
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