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作詞:三浦康照 作曲:四方章人 原唱歌手:西村亜希子 翻唱:霞
胸の痛みをひきずりながら
ひとりで来たの海の宿
あなたと過ごした雨情の里の
磯の香りがなつかし
愛されて愛し合いさだめに泣いた
女の涙か 磯原しぐれ
日本武尊と橘姫の哀しい愛の物語
嵐の波間に身を投げてまで
軍船の夫を守り抜く
今もなお変わらない女のこころ
あなたを偲べば 磯原しぐれ
傘もささずに 小雨の中を
あなたは消える 浜の道
後を追う未練を断ち切るように
岩に砕ける 波しぶき
別れても恋しさが この身を包む
思い出涙か 磯原しぐれ
日本武尊が天皇の命で日本東部制圧をすることになった折り、相模から上総に渡る際、走水の海(横須賀市)の神が波を起こして倭建命の船は進退窮まった。そこで、后の弟橘媛が自ら命に替わって入水すると、波は自ずから凪いだ。入水に当たって媛は火攻めに遭った時の夫倭建命の優しさを回想する歌を詠む。
「さねさし相模の小野に燃ゆる火の 火中に立ちて問ひし君はも 」
弟橘姫は、倭健命の思い出を胸に、幾重もの畳を波の上に引いて海に入るのである。
日本武尊は弟橘姫の死を悼んで「君さらず 袖しが浦に立つ波のその面影を見るぞ悲しき」と詠いました