久しぶりに空を飛ぶ夢を見た。
昔、精神科医の話で、空を飛ぶ夢を見るのは子どもだけ、と聞いたことがあるが、そんなことはないと思う。大人でも空を飛ぶ夢を見る人は結構いるんじゃないかな? どうだろう?
村上春樹が、河合隼雄との対談で、あまり夢を見ない、と言っていた。それを聞いた河合さんが、そうでしょう、貴方は物語を書くから夢を見る必要がない、というようなことを答えていた。とすると、私がよく夢を見るのは、現実の世界で創造的な仕事をしていないせいかもしれない。
それはさておき、久しぶりに夢の中で空を飛んだ。以前の夢では空を飛ぶ時は水の中を泳ぐように手と足で空気を掻いて進むことがほとんどだった。ところが、今回初めて、ホウキに乘って空を飛んだ。庭の落ち葉を掃くのに使う長い竹箒だ。柄にまたがって飛ぶのだが、操縦方法がよくわからずなかなか上手く飛べない。浮いてはいるものの方向が定まらず前に進めない。地面から少し上のところでまごまごしている。もどかしい。
しばらく姿勢を変えたり力の入れ具合を変えてみたり足で蹴ってみたり試行錯誤して、ようやくゆっくりと低空飛行だが、思う方向に飛べるようになった。すっと高く自在に舞い上がれたらどんなに気持ちがよいだろうにと思う。