雇用保険の被保険者が離職して、次の(1)及び(2)の両方の条件を満たすときは、一般被保険者又は短時間労働被保険者については基本手当が支給されます。
(1) ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあることが第一です。失業手当は再就職を支援するための手当ですので、職に就く意思の無い人、または就けない人には給付されません。
下記の状態にあるときは、すぐに働くことができる状態にないことから失業手当は支給されませんが、状態が回復する等して働ける状態になれば、その旨を申請して失業給付を受けることができるようになります。なお、これらの場合は受給期間を延長しておくのがセオリーです。
・ 病気やけがのため、すぐには就職できないとき
・ 妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できないとき
・ 定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき
・ 結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき
(2) ・一般被保険者の場合
離職の日以前1年間に、賃金支払の基礎となった日数が14日以上ある月が通算して6ヶ月以上あり、かつ、雇用保険に加入していた期間が満6ヵ月以上あること。
・短時間労働被保険者の場合
離職の日以前1年間に短時間労働被保険者であった期間と1年間を合算した期 間に、賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある月が通算して12ヵ月以上あり、かつ、雇用保険に加入していた期間が満12ヵ月以上あること。
離職の日以前に被保険者区分の変更のあった方や被保険者であった期間が1年未満の方は、「被保険者期間」の計算が(1)、(2)と異なる場合があります。
給付日数一覧表
一般受給資格者 自己都合により離職した方および定年退職者の方
15歳以上65歳未満
被保険者期間
6月以上1年未満 90日
1年以上5年未満 90日
5年以上10年未満 90日
10年以上 20年未満 120日
20年以上 150日
特定受給資格者 会社都合(倒産、人員整理、リストラ)等により離職を余儀なくされた方
被保険者期間
6月以上1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日 -
30歳以上35歳未満 90日 90日 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 90日 90日 180日 240日 270日
45歳以上60歳未満 90日 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 90日 150日 180日 210日 240日
雇用保険で受給できる1日当たりの金額を「基本手当日額」といいます。
この「基本手当日額」は、原則として離職した日の直前の6か月に毎月きまって支払われた賃金(残業代含む、賞与は除く)の合計を180で割って算出した金額のおよそ50~80%(60歳~64歳については45~80%)とされています。また、上限額が定められています。
上限額(平成18年8月1日現在)
30歳未満 6,395円
30歳以上45歳未満 7,100円
45歳以上60歳未満 7,810円
60歳以上65歳未満 6,808円