潮干狩りに行ってきた。
日差しは強かったけれど、風は心地よかった。
まだ体中に潮の香りが残っている。
小さな貝は、白っぽかったり青味がかかってたりして、色が薄くて綺麗。まだ撒いたばかりだからだろう。砂の表面に近いところにいて、手で少し掘ればなんなく採れる。
大きな貝は、既に浜名湖の泥に馴染んで黑々としている。
熊手を泥にしっかり突き刺し、ぐぐぐっと大きく掻くと、熊手の先がカチッと貝の殻に当たる。すばやく手を突っ込むと指の先が殻に触る。もたもたしていると、貝は力強くぐんぐんともぐってしまう。柔らかい泥の中の硬い殻の感触を逃さないようにして指で泥を掻き、しっかりと貝を掴む。貝の引き上げられるまいと抵抗する力が指を通して伝わってくる。
小さな貝はただ拾い集めるだけだが、大きな貝はちょっと貝と格闘してるような気分になる。
狩猟や採集の喜びは人間の本能なのだろうか。